人事を尽くして天命を待つ

僕はもともと気弱で失敗して怒られたり、嫌なことを言われると過剰に落ち込む性格でした。

しかし最近昔ほど落ち込むことがなくなりました。

落ち込むというのは、時間の無駄だと分かってきたのです。

 

これは明石家さんまさんの話ですが、さんまさんもあれだけ明るい人ですがもともとすごく落ち込む性格だったそうです。

しかし27歳の時、「落ち込むというのは自分のことを過信している」ということを悟り、そこから上手くいかなかったと落ち込むことがなくなったということです。

 

自分は今の段階で自分が持っている以上のものは出せないのですから、失敗したとしてもそれが自分にとっての100%だったということです。

それなのに落ち込むということは、「なんで120%を出せなかったんだ」と言っているのと同じことです。

限界が100%なのだから、そんなことは無理に決まっています。

 

それならばこれからあと20%増えるように努力すればいいわけで、今の段階でそれを出すべきだったと言ったところで、今の実力がそれに達していないのだから無理です。

つまり落ち込むというのは、「実際の実力以上のものを出せるはずだったのに」と過剰に自分を評価している状態なのです。

 

またそこには「努力は必ず報われるはずだ」という幻想が隠れています。

努力は当然必要ですし、それは否定しません。

しかし必ず報われるというのは嘘です。

報われないことだってあるけど、それでもするしかないのが努力です。

 

結果が求められる社会だからこそ、報われない時はもどかしい気持ちになるのは仕方ありません。

それでも全力でやりきってそれでも無理だったんなら受け入れるしかないんです。

「人事を尽くして天命を待つ」とはまさにこういうことです。

 

落ち込むだけならまだしも最も軽蔑すべきなのは、自分の実力が足りなかったからと相手を蹴落として相対的に自分が上がろうとするやり方です。

もし勝ち負けがあるんだとしたら、そんな手に出るしかなかった時点でその人の負けです。

そんなにダサいことはありません。